福岡パルコプロデュースによる初のイベント「天神ラボ」のメイン会場デザインです。天神ラボは、九州の次世代を担う若手クリエイターの発掘を目的としたイベントで、期間中、ビル全体を1つのキャンパスに見立て、様々なジャンルのクリエイターやアーティストがライブパフォーマンスや展示、物販など、力の限りを尽くした想い想いの表現で溢れます。
このような案件に対し、空間では、人々の寄り添う「集落」のような原初的な状態と「現代性」を重ね合わせた「Village」というコンセプトを提案しました。コンセプトに基づき、工場やアトリエをイメージさせるロゴマークを立体化し、ランダムに配置することで、作家やその作品との偶発的な出会いが生まれる期間限定のアートヴィレッジを出現させました。
ブースの素材には、仮設性や加工性に優れ、軽く安全で、安価にボリュームをつくることのできる発泡ポリスチレンを採用しています。一部補強として、ハンガーパイプを掛ける箇所や置く荷物の重量により、部分的に密度(強度)を上げた部材との使い分けを行っています。また、発泡ポリスチレンは、燃やすと水と二酸化炭素に分解される為、極めてエコロジカルな素材です。
とある地方の都心に建つ商業ビルの中に出現した、クリエイターだけが住まうもう一つの小さな街。そこでの出会いや発見が再び街へと戻り、循環していくような、そんなきっかけとなる空間づくりを目指しました。「街」というテーマは、福岡パルコが開業以来掲げ続けているテーマです。その想いにもリンクするような展示空間をつくりたいと思いました。
https://notequal.jp/project/203 天神ラボ2014
https://notequal.jp/project/202 天神ラボ2013
福岡パルコ
福岡パルコ8F