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KOSUKE ARIYOSHI

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Sekimori-ishi

関守石

2021年に設計させて頂いた<お惣菜と台所Kou>のために新たに関守石を製作。ワークショップやイベント時に客が出入りするシェアキッチンと、地続きのレセプションスペースとを区切る作業台兼用の什器が欲しいという要望に対し、課題を「間仕切」と「作業台」の2つに分解した上で、それぞれにパッチをあてるように個別解決する方法が望ましいと考えた。その間仕切案である関守石は、様々なパターンを検討した上で最終的に最もミニマルな間仕切=結界、そして最もミニマルな結界=関守石という流れで着想するに至った。

関守石には出来合い品もあるが流通量が非常に少なく、既存内装との調和や使い勝手、存在感や視認性など相応しいバランスのものを探し当てるのが困難である為、オリジナルで製作することとした。石の産地やサイズ感、縄の選定等にこだわり、日本海沿岸にて永い年月の間自然に削られ滑らかに丸みを帯びた石を、神事などでも使われる国産の藁縄(わらなわ)で結んでいる。大きさは、女性ひとりで無理なく持てる範囲で通常の関守石よりもかなり大きめとし、縄は一般的に使用される棕櫚縄(しゅろなわ)ではなく、あえて太く粗野な藁縄を用いることで、伝統的なスタイルとしつつもそれを僅かに崩した独特な存在感となるように考えた。自然石の調達と編込をishimusubishi氏に依頼し、実現させることができた。

—関守石について

関守石は、止め石、留め石、関石、極石、踏止石などとも呼ばれ、立ち入ってほしくないところに置く印(しるし)、要するにサインの役割を持った置き石のことである。そのはじまりは、千利休が茶会を行う際に玄関口に壺や香炉を関守として置いたことが起源とされており、日本人特有の感性かはわからぬが、関守石がひとたび意図する場所に配されると現代においても何となくその意味を直感的に理解できることに驚かされる。また、関守石は立入禁止の文字の入った看板や貼紙を置くのとは違い、非常にミニマルで自然的で、そのさりげなさや品の良さ、美しさは後世に残すべき大変素晴らしい手法であり、デザインであり、日本文化であると思う。

■お惣菜と台所Kou
https://notequal.jp/project/2976

Detail

計画地

福岡県福岡市早良区

用途
店舗
種別
プロダクト
構造
地場産自然石+国産わら縄
竣工日
2022.12
竣工状況
完成

Partner

自然石調達&編込み
ishimusubishihttps://instagram.com/ishimusubishi?igshid=YmMyMTA2M2Y=

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