








地場の安心・安全な食材を可能な限り取り入れたジェラートショップの内外装デザインを担当した。前身であるパン屋時代から親しまれてきたオリジナル商品「茶バター」の思想を継承し、お茶を軸に多様な食材を掛け合わせたジェラートやクレープを、イートインおよびテイクアウトで楽しめる店としている。
戸建てのテナントは車通りの多い国道に面し、周囲には箱型のチェーン店舗や、見慣れたロゴ、強い色彩を掲げた大きな看板が林立している。外観は、そうした周囲との差別化とブランドイメージの体現を意図し、傘状に配した木製ルーバーで既存建物をやわらかく包み込む構成とした。お茶とジェラートの和洋いずれのイメージにも合わせつつ、寡黙ながらも存在感を示す外観を目指した。ルーバーは軽量化やコスト面、メンテナンス性で優れており、特にメンテナンスについては、不朽処理を施した特殊な木材を使用して耐久性に配慮しつつ、部分的に取り替えのできる仕組みとした。
内部は自然素材の仕上を用い、ノイズを抑えた簡素で静かな空間に徹した。床・壁・天井には檜合板、什器には杉板を用い、天板には自然由来の原料でできた厚さ6ミリのリノリウムを採用した。色彩は、ブランドの核である「緑茶」「ほうじ茶」いずれにも調和する色としている。ごみ箱と収納を内包した島状の什器は、通常はイートインテーブルとして機能し、可動式とすることでイベント時のレイアウト変更にも対応する。照明に和洋双方に合うLE KLINTを選定し、空間の華として添えた。
長崎県大村市