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宝満宮竈門神社

2018.06.24 /


竈門神社は、『かまどじんじゃ』と読みます。
福岡にお住まいではない方は、あまりご存知ではないかもしれませんが、
地元では、宝満山の登山口や、桜の名所、縁結びの神社として有名です。
特にデザインがお好きな方は、
2012年に社務所全体の設計を種村強さん、
お札お守り授与所をWanderWall片山正通さん、
ベンチをジャスパー・モリソンさんが
デザインされたことで話題になりましたので、
ご存知かもしれません。

ここの個人的なおすすめは、
山に寄り添うように建つ神社までの、
そのアプローチの美しさです。
へたな観光名所に行くより断然良いですよ。
気分転換におすすめです。

太宰府、フィンランド、夏の気配。

2018.06.19 /


太宰府天満宮で開催中の展示、
『太宰府、フィンランド、夏の気配。』を観に、一路太宰府へ。
太宰府天満宮は、実は裏の丘陵にある社群の
立体的なアプローチが良かったりします。
マニアックですが是非一度ご覧あれ。

展示では、太宰府をイメージした
元マリメッコのテキスタイルデザイナー石本藤雄さんの陶器作品と、
写真家・津田直さんの作品がご覧になれます。
空間構成はおそらくマリメッコのインテリアデザインで著名な
小林夫妻主宰のimaではないかと思われます。
珍しいですが、どちらも撮影OKです。
文書館は、建物自体も見応えありますよ。



おまけですが、案内所も新しくなっていました。
こちらのデザインもimaが担当されたとのこと。
それと、太宰府の有名建築と言えば、
隈研吾さん設計のスターバックス。
(実はまだ入ったことがないのは内緒。。)
梅ヶ枝餅は『かさの家』と『きくち』で味比べ。
味が結構違くて意外と面白いですよ。
最後の蛇足写真は抹茶アイス。

たまに来ると変化もあって良いですね。

香椎宮

2018.06.19 /


福岡で有名な神社と言えば、どの神社を思い浮かべますか?
太宰府天満宮、住吉大社、筥崎宮、宗像大社、宮地獄神社、護国神社、、、
いくつかあると思いますが、
実は福岡で、最も格式の高い神社が『香椎宮』であることはご存知でしょうか。
福岡でというより、むしろ九州でも大分の宇佐神宮に並ぶトップ2の格式、
日本全土でも出雲大社や春日大社などと並ぶ、勅祭社の1つなのです。
驚きですよね。

香椎の語源である『カシヒ』は古事記や日本書紀でも散見され、
香椎という字は、主神である仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の棺を、
同じく主神であり皇后であった神功皇后(じんぐうこうごう)が椎の木に立てかけた際、
異香があたりに広がったのが始まりだとか。
昔の人はなんて繊細で美しい感性をお持ちだったのだろう。。
センスの良さに感動を覚えます。
そして香椎宮の起源は、なんと西暦200年!
仲哀天皇崩御の際、妻である神功皇后がその慰霊として祭ったのが
はじまりとされています。
古くは『香椎廟』と呼ばれていたそうですね。

ウンチクはこれくらいにしますが笑、
僕の大学の恩師である建築家・松永安光さんが大学のゼミで、
『歴史を学び知ること無しに設計はあり得ない』
というような意味のお話をされていたことを思い出します。
神社から学ぶことも本当に多いなと感じます。

TO KARATSU part.1

2018.05.12 /


最近、仕事で呼子に行く機会が増えています。
福岡から呼子へは自ずと唐津を通るわけですが、
ふと、そう言えば唐津焼についてあまり知らないなと思い、
帰りに唐津焼を探しに行ってきました。
とは言え、思いつきで下調べもせずに来たので
どこに行けばあるのかもわからない状態。
しかし手元にはかじりかけのリンゴ印の機器。
こういう時、現代人で良かったと思います笑

唐津バーガーを近くの公園で頬張りつつ、
(この日は本当に気候が良くて最高でした)
スマートフォンで調べていると、
『草伝社』という1軒のギャラリーが目に留まりました。
唐津市街地から車で15分くらいだったかな。
看板もなくわかりにくい立地ですが、近いです。

ここの良いところは、建物の雰囲気の良さと
唐津焼の様々な作家作品を、
一同に並べて見る事ができるところです。
自分みたいな初心者にはうってつけ。
店主の原さん(本職は和菓子職人!)も気さくで
唐津焼にまつわることからそうでないことまで、
様々なことをたくさんお話して下さいました。

唐津焼の特徴は、唐津に堆積した土の種類が多く
様々な色味や風合いの作品があること、
登り釜の焼むらや、灰の付着などによる汚れを
味わいとして愉しむ文化があること。
(間違っていたらこっそり教えてください)
ですので、表現が変かもしれませんが、
素材感や民芸色の強い作品も多く、
現代的で洗練された作品と入り交じり、
唐津焼は、他地域に見られるような一定の特色が見えにくく、
バラエティー豊かなこと自体が特色であるように
感じました。

散々悩んだ挙句、ここでは気になった
土屋由起子さんのお皿をペアで頂き、
時間の関係で一番気になった窯元さんを1つだけ
見てまわる事にしました。
(次に続きます)

TO KARATSU part.2

2018.05.12 /


草伝社、原さんの味のある手描き地図を頼りに、
monohanakoさんのアトリエを訪問しました。
ここは、、教えてもらわないと確実に迷います笑
静かで空気が美味しく、まさにアトリエにぴったりな環境。
作品も好みで、女性らしい繊細さと大らかさ、
良い割り切りを感じる爽やかさが見てとれます。

monohanakoは、陶芸家の中里隆氏を父に持つ、
中里花子氏のアトリエです。
アメリカにもアトリエをお持ちのようで、
唐津と行き来しながら作陶しているとのこと。
何となく気になって訪れた窯元でしたが、
当たりだったようで良かったです。
作業場も見せて頂き満足。
ジジのような黒猫が懐っこくて愛らしく、
最後の方は猫に夢中。
猫好きも楽しめます笑

TO YUFUIN

2018.01.07 /


新年あけましておめでとうございます。
長い1年の新たなスタートということで、
初日から業務的なこともね、と思い立ち、
急遽研修旅行へと行ってきました。

昨年10月にオープンしたばかりの隈研吾氏の
最新作でもあるCOMICO ART MUSEUM、
そして、OPAMで開催中のイサムノグチ展を観てきました。

COMICO ART MUSEUMは、
由布院の風靡な風景に馴染む漆黒の焼杉の
落ち着いた外観と、神経の行き届いた納まり、
シンプルで大らかな内部、景色を切取る開口と、
隈氏らしい素晴らしい建築でした。
2室のみというシンプルなギャラリーは、
現代美術家の村上隆氏と杉本博司氏の
コレクションが鎮座し、
その2室がガラスと水盤を介して同時に見える
とてもユニークな展示方法となっています。
アプローチの構成や庇の納まりは、
根津美術館と同類の手法が見て取れますが、
保養所との境界を完全に塞がずに、
植栽と庭で同居させた点は秀逸です。
ちなみに、サインとグラフィックは
MUJIのディレクションで有名な原研哉さんです。
建物に馴染む、こちらも秀逸なデザインです。

その後、お昼を食べて
玉の湯とクリークスをさっと覗いてからOPAMに向かいました。
OPAMは、2014年に建築界のノーベル賞である
プリツカー賞の受賞で有名な坂茂氏です。
実はOPAMは今回初めての来訪。
建築は良い意味で素っ気なく、大らかで、
現代的な良さがありましたが、
街に開くという当初のコンセプトが実現されて
いるかと言われると、少し疑問が残りました。
空間を繋げるということが、
必ずしもガラス張りにすれば良い、
という問題ではないことがよくわかる例ではないでしょうか。
ただ、建築で至るところに使われている
木や竹、石材は、すべて地場産のものを
使用しており、1つの見所となっています。
また、復興支援やリサイクル可能な紙管を用いた
坂氏の一連の活動には個人的には非常にリスペクトしています。

イサムノグチ展は、展示自体はノーマルな印象でしたが、
初期から晩年の創作の軌跡がみれますので、
お好きな方にはおすすめです。
今月21日までのようですのでぜひ。

由布岳の雪化粧に出会えたのは幸運でした。
長くなりましたが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

To KAGOSHIMA

2017.10.15 /


建築九州賞2017の最終審査である現地立会の為、
大好きな鹿児島に行ってきました。
せっかくなので前入りし、設計から施工まですべて自分でできるマルチな後輩が、
自邸をセルフビルドしたとのことで、ご訪問させて頂きました。

中村好文さんの自邸レムハットを彷彿とさせる、
最小限の小さな小屋といった趣きと、
端正なディテールが素晴らしい住宅でした。
これから庭が育ち、建物が経年変化し、
どんどん良くなっていく様が脳裏に浮かびます。
32歳と非常に若く今後がとても楽しみです。
個人的に、今は圧倒的にローカルの時代だと思っています。
ぜひ鹿児島で最先端を実践していってほしいと思います。

目的の現地審査も問題なく終えました。
果報を寝て待とうと思います。

明礬

2016.07.02 /

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湯の花を抽出・採取するための小屋が別府の明礬にあります。
温泉成分に含まれる不溶性成分が析出したものが湯の花であり、
1年に1度ほどしか採取できない貴重なものとのこと。
小屋と湯けむりの立ちこめる景観が美しいと思いました。

To BEPPU

2016.07.02 /

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数年ぶりに別府に行きました。
先々で、町の方々と会話を交わす中で、
空襲の被害から逃れた街には情緒が溢れていますが、
それでも徐々に失われていくものもあることを聞きました。

文化的建物の改修がうまくいかなかったり、
趣きある銭湯が閉鎖したり、
「つくる」ことを仕事としている身として、
現地に住まう人々の生の声は、
とても胸に刺さるものでした。

閑散としていますが、
それも含めて別府は素敵な街です。

フランク・ゲーリー展

2016.02.14 /

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どうしても見ておきたかったゲーリー展。

理由は2つ。1つはあのぐにゃぐにゃ建築を生むゲーリーという人物に興味があったこと、そしてそれをどのように実現させているかということ。2つ目は、空間構成をDGT ARCHITECTSの田根さんがされているということ。田根さんは、若干26歳にしてエストニア国立博物館のコンペで勝たれたことでも有名ですが、日本では、昨年長崎県美で行われたミナペルホネン「ミナカケル」の展示空間を手がけられ、実際にとても良い空間構成でした。

さて、ゲーリーと言えば、ビルバオのグッゲンハイムや日本では神戸のフィッシュ・ダンスで有名な建築家ですね。余談ですが、氏はよく魚をモチーフにしたデザインをしますが、これはポストモダニズムに対するアンチテーゼ、というか皮肉のようです。皮肉で魚の建物を建てられるのは個人的にはごめんですが笑、ユーモア溢れる1つのエピソードだと思います。

実は今、建築業界は「建築」する手法が大きく変わろうとしている時期にあります。従来の平面図や立面図といった2次元情報をベースに組み立てられていた設計という行為が、コンピューティングを前提としたBIM(Building Information Modeling)という3Dやシミュレーションによる4Dをベースにした設計手法に置き換わりつつあります。特に、プロジェクトに関わる人数の多い大きなプロジェクトの際のイメージ共有や、ミスの減少、工期の短縮、より高精度設計の実現などが目論まれているのですが、ゲーリーはこの現代のBIMの、いえ、それを遥かに優れた仕組みをずっと昔から自社で開発し、実践してきた建築家でもあります。

あえて少し専門的なお話に触れましたが、それはこの仕組みこそが、氏のべらぼうに手間と費用がかかりそうな建築を、定められた工期と予算の中で実現させている要因であるからです。1つのプロジェクトのために、効率的な設計手法自体を設計する、その姿勢に正直圧倒されます。1つのプロジェクトのために300を超える新たな特許を取得する程ですから、その熱意たるや。

しかしながら、実は僕がリスペクトする最大のポイントはそこではなく(作風でもなく)、そのような最先端の仕組みを持っていながら、意匠の検討は模型で行っているというところです。数も半端ではなく、1つのプロジェクトに対し、100〜1000は作るというのだからお手上げです。もちろんプロジェクトの規模も予算もスタッフの人数も違いますし、手でつくらない模型も含まれますが、それでもあくまで手を動かすことを大事にしていることが重要ではないかと思うのです。建築は人が使い、人が評価するものですので、やはり人の手で検討されることは重要だと個人的には思っています。

正直、ゲーリーのデザインは好みではありませんが笑、間違いなく現代の生きる巨匠だと言えます。
他の追随を許さない独自の建築手法と熱意は、無二なものだと思います。
わざわざ飛行機に乗っていく価値のある展示で、とても良い刺激を頂きました。