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KOSUKE ARIYOSHI

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2001:a space odyssey

2020.04.06 /

STANLEY KUBIRICKの傑作。はずかしながらようやく観ました。これが1968年のものとは到底信じられません。
建築的なパースの効いた美しい構図、レトロフューチャーなカッコいいインテリア、アイデアに富む技術設定と撮影手法、壮大なテーマ、無駄のない演出と効果音、奇天烈(に感じる)な場面展開、決してわかりやすい作品ではありませんが、内容のある映像芸術、といった印象です。
繰り返しますが、公開は1968年です。つまり33年後を夢想した作品ということになりますが、今から33年後の2051年を僕たちはどこまで描けるでしょうか。構想力とはそういう力のことを言うのでしょう。小説家や映画監督、政治家だけではなく、まさに建築家にも必要な力だと思います。とは言え、近年業界的・社会的には、誇大妄想的な構想力よりも地に足の着いたマネジメント能力が求められています。ただ、個人的にはマネジメントが果たす役割と、難題を打開し抜本的な解決に導く役割を担う構想は役割が違うため、どちらも習得するに越したことはないと感じています。

ちなみにCHRISTOPHER NOLANの『インターステラー』は完全に本作のオマージュですね。あちらも大変素晴らしい作品でしたが、時代背景含めた評価になりますが、よりミニマルでセンセーショナルな本作はやはり傑作と言えるでしょう。

御礼

2020.02.09 /



この度は内覧会にお越し頂き誠にありがとうございます。
たくさんの方々にご来場頂き大変賑わいました。
外観からは想像のつかない変化のある内部空間がつくれたと思います。

そもそも住宅とは、その土地に根を張り固有の環境と寄り添って暮らすことを決意した、住まい手の意思の器なのだと思います。そう考えると、住宅とはやはり出来合いを買うようなものではなく、1つ1つ時間をかけて吟味しながら創る、すなわち生み出すものであるという捉え方が僕にはしっくりきます。新築であれ改修であれ、例えばそれが賃貸の模様替えであれ、本質はおそらく同じ。自らの美意識を大事に、これからも日々精進していきたいと思います。

8周年

2019.09.08 /

気づけば8周年を迎えました。
「8」を横にすると「♾」に見えますが、
日々、無限の可能性に自問自答しながら
目の前の課題に取り組んでいきたいと思います。
また一年、どうぞお付き合いください。

むすんで、ひらいて

2019.06.08 /


我が家のサボテンが開花しました。
自分の体くらいある、大きくてとても綺麗な花。
夜になるとシュンとしぼんで、
朝になると再び開きはじめる姿が、
なんとも愛おしく思えます。

カラテアや、エバーフレッシュなんかも
同じように休眠運動を行いますが、
愛おしいこと間違いなしなので
とってもおすすめです。

Bohemian Rhapsody

2019.01.14 /

新年あけましておめでとうございます。
今年は平成最後の年。時代の節目というと少し大げさかもしれませんが、より前向きに色々なことにチャレンジしていきたいと思います。ということで、新年早々ボヘミアン・ラプソディーを観ました。デビュー当初より業界の常識を疑い、深く苦悩しながらも音楽と共に生き、様々な実験的な試みを継続してきたフレディとクイーンの姿勢に感動しました。職種や国籍に限らず、クリエイティブであることは人類が決して失くしてはいけない姿勢だと思います。
ボヘミアンラプソディーは、フレディの苦悩を描いた歌だという説がありますが、矛盾や混沌を抱えて、尚生きていくのが人間ではないかと思います。僕は最近、当たり障りなく綺麗にこじんまりとするよりも、『人間らしさ』を肯定して矛盾や葛藤をひっくるめてデザインに置き換えていけないかなと考えています。その方がなんだか根源的で美しいような気がするし、難しいけどその分やりがいも感じます。

余談ですが、本作は話題の『DOLBY CINEMA』に対応しています。『DOLBY CINEMA』は、高明暗表現技術『DOLBY VISION』と立体音響技術『DOLBY ATMOS』を併せ持つ最新の映像技術です。なんとTジョイ博多が国内初の導入シネマということで、もしこれから本作を観られる方は、Tジョイ博多をお勧めします。特に音響の臨場感は素晴らしく、まるで自分もライブ会場にいるようなそんな錯覚を体験できます。

なんて、今年もあいかわらず他愛ない記事ばかりになるかもしれませんが、
変わらずお付き合い頂けますと幸いです。

Archaeology of the Future/未来の記憶展

2019.01.14 /






今一番ホットな日本人建築家と聞かれれば、おそらく「それは田根剛さん」と僕は答えると思います。日本人でありながらフランスに活動拠点を置き、20代の時にエストニア国立博物館の国際コンペで勝ち、イッセイミヤケやミナペルフォネン、フランクオーゲーリー展の会場構成、そして一般の方々にはこれが一番有名かもしれませんが、色々な物議を醸した国立競技場コンペの最終案に残った古墳をコンセプトにしたスタジアム案などその活躍は破竹の勢いです。
そんな田根さんの初の個展が東京で、しかも2会場にて同時開催されるということでこれは行くしかあるまいと強行スケジュールで行ってきました。展示をみてわかったことは、一言でいうと非常にバランス感覚に優れた建築家であるということ。これは、これからの時代を生き抜く上でとても重要なファクターだと思います。建築家的なスタンスとデザイナーとしての柔軟な感性やプロダクトデザインまでできてしまうようなきめ細かさを備え、そしてそれらを圧倒的な熱量(リサーチ、エスキース、表現力、実現力)と直感的なプレゼンテーションでもって視聴者を否応無しに説得させてしまう、そんな凄みを感じました。様々な展示空間を手掛けられているだけあって、展示空間の設計がとても秀逸。無理して見に行って良かったです。

※会期は昨年12月で終了しています。今さらすみません。。

7周年

2018.09.06 /

9月1日で7周年を迎えることができました。
ひとえに皆様方の支えのおかげです。
本当にありがとうございます。
また次の一年を精進していきたいと思いますので、
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

トラフ展と講演会

2018.09.06 /

数ある現役設計事務所の中でもとりわけ個人的に興味の高い設計事務所の1つ、それがトラフ建築事務所さんです。建築からイベント空間、プロダクトまで幅広く活動されており、しかしそのどれもが建築的な発想で解かれています。写真の『空気の器』は、建築を知らない方でもご覧になったことがあるのではないでしょうか。講演も共感できる部分も多く、参加できて良かったです。

展示はTOTOミュージアムにて12月23日までのようですので、興味のある方はぜひ。

ブルーノ・ムナーリ展

2018.09.06 /

先月会期を終えたブルーノ・ムナーリ展。
終わってしまってから記事を書くのもと思いつつも、本当に素晴らしい展示だったので忘備録として残しておこうと思います。

氏に関する個人的な事前知識と言えば、シンプルで美しく愛嬌のある数々の絵本と、氏がハーヴァードで行った講義を記録した本『デザインとヴィジュアル・コミュニケーション』しかありませんでした。
これはコミュニケーションを前提とする様々なデザインコードやパターン、その生成論、実験などを綴った学術本ですが、『絵本』のイメージとのギャップが激しく、その振れ幅故に、この人は一体何者なのだろうかと当時疑問が尽きませんでした。

時系列に並べられた展示は実に明快。
『役に立たない機械』からはじまる、氏の鋭い探究心と思想の振れ幅、そして最終的に至る『こども』への視座は、実に軽やかでどこまでも誠実であるように感じました。
例えば、絵画や彫刻に時間軸を与えてみたり、最新のデジタル技術もすぐさま逆手に取ってしまったり、芸術界のルールやコードをわざとずらして見せたり、晩年、ワークショップを通し、大人よりもこども達のためにその持てる思想の伝達を行ったり。
彼は、『芸術』といものを学術的に閉ざされた世界から引き離し、純粋な『表現することの楽しさ』や『自由』を教えてくれたのではないかと思います。結局のところ、ブルーノ・ムナーリとは何者であったのだろうか。偉大な美術家、思想家、デザイナー、教育者、、肩書きで捉えようとしてもとても1つの肩書きでは捉える事ができません。

話は逸れますが、本来、建築家という人種もこのように多岐にわたる人間でした。産業の分業化、専門化は資本主義にとって確かに一定数必要ではあるのかもしれません。しかしながら、要求が多様化している現代において、ムナーリが示してくれたように問題解決の方法自体を柔軟かつ多角的に俯瞰し、クリエイションできる人材は今後より必要とされると考えています(そのような人材が今後少なくなっていく気がする為でもある)。自分だけの様々な経験や思想を幾重にも積み重ね、感度を広げ、他人やAIにはできない何かを少しずつ育むことの重要性を改めて強く感じます。そして『建築』という経験は、きっとその基礎づくりに役立つとも。そういう意味で、アトリエ事務所も捨てたものではなく、建築を学ぶ学生のみなさまには是非がんばってほしいと思います。

個人的に閉塞感を感じている現代の建築やデザインの実情において、日頃考えていることに繋がるとても励まされる展示でした。

カメラを止めるな!

2018.08.21 /

今色々と話題になっていますね。
上田慎一郎監督の『カメラを止めるな!』を観ました。

兎にも角にも、製作費300万ぽっちでこんなに面白い映画を撮ったことに、本物のクリエイションを視たという一言に尽きます。別記事で書く予定ですが、同じ日にブルーノ・ムナーリの展示を観たのですが、何でもない材料を使って、軽やかにアートに仕立てあげるそのセンスと技術に通じるものを感じました。これは本当に実力がないとできないことですし、お金なんて無くたって、人をアッと言わせたり、固定概念を破り、感動を呼ぶものは創れるんだ、ということを教えてくれます。

純粋に、格好いいなと思います。