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KOSUKE ARIYOSHI

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TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.4

2020.12.05 /

●北欧2日目(⑤〜⑦)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目その4。(2日目その3はこちら)聖十字架礼拝堂をひとしきり見て回った後、そのまま南へ抜けて行きとは別ルートでトゥルクへと戻ります。ランチのできるお店を探すも、訪れた時期が夏至祭時期ということもあってかほとんどのお店がなんと休み。。これは想定外でした。下調べしていた数店舗にフラれ、ようやく見つかった川沿いのレストラン、Pinella Restaurant & Barでランチ。実はかなりの老舗レストランのようで運良くここが当たりでした。川を眺めながら屋外で食べるランチはもう格別!サフランライスに半生ホタテと削りチーズ、ベビーリーフを組み合わせたメインと地ビールを頂きました。ブラックのお皿に盛り付けられたイエロー、ホワイト、グリーンの色味がとても綺麗。ビジュアルだけではなく味ももちろん◎トゥルクは魚介全般とても美味しい印象でした。(エビは除く笑)



ランチと小休止の後、再び市営バスに乗って『聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂』へと向かいます。ダイヤの関係で目的のバス停から少し離れたところに降り立ち、白樺の林が生い茂る集落の中をしばらく歩きます。ここでひとつ、建築好きな方へより建築を楽しむためのコツを伝授します!建築、特に良質な建築は、物としての建築物単体で考えられているわけではなく、その環境や背景と密接につながってできています。なので建築物にいきなりアクセスするよりも、こうして少し手前からアプローチするように実際に自分の足で歩き、その環境を感じると何か見えてくることがあったり(なかったり笑)しますのでぜひ参考にされてみてください。
竣工は2005年、設計はマッティ・サナクセンアホ。船底をひっくり返したような構造体の反復が非常に美しい建築です。開口部を祭壇脇のスリットに絞ることで、側面からの象徴的な光が内部を包みます。型板ガラスが自然光を乱反射させ、またその開口部を直接見せないことでこのような光の空間が生まれています。トゥルクはさほど大きな街ではありませんが、本当に良質な礼拝堂が多いです。











再びトゥルクへと戻ってきました。とにかく白夜が衝撃というか、今が一体何時なのかわからなくなるのですが、そろそろ夜ごはんの時間です。歴史のある市場を見学した後、海外のジャンクフードも食べてみたくなってヘスバーガーに入りました。ヘスバーガーはフィンランド最大のバーガーチェーンなのですが、実はトゥルク発祥。あまり期待せずにオーダーしてみましたが、ポテトは薄味で食べやすく、バーガーもなかなか美味。先ほど魚介が美味しいと言いましたが、北欧は野菜も総じて美味しい印象です。ビーガンが多いのも頷けます。
食後、街中をぶらり散歩の後、ホテルに戻り屋上ラウンジをチラ見しつつ、疲れていたので部屋に戻ってKARHUビールを1本だけ飲んでこの日は眠りにつきました。











続く

TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.3

2020.11.23 /

●北欧2日目(④)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目その3。(2日目その2はこちら)復活の礼拝堂をひとしきり堪能した後、同じ共同墓地内にある『聖十字架礼拝堂』を目指します。こちらは復活の礼拝堂の26年後、1967年竣工で設計はペッカ・ピトゥカネン。
自然との対比・連続という点においては復活の礼拝堂と同様ですが、その意匠は大きく異なります。復活の礼拝堂がエモーショナルかつ詩的な意匠であることに対し、こちらは水平・垂直を基調とし、黒塗装した鉄、荒々しいコンクリート、平滑なガラスを素材とするいわゆる寡黙な正統モダニズム建築。復活の礼拝堂が傑作すぎるのと、禁欲的な意匠で地味なこともありどうしても霞んでしまいますが(事実、日本ではあまり有名ではありません)、こちらも大変素晴らしい建築です。天井高さをグッと抑え、欄間の嵌め殺しガラスやキャンチレバーによる徹底したディテールによって、軽やかに浮いたコンクリートスラブが水平に連続することで内外をつなぐ明快な構成となっています。洗練されたオリジナル照明器具のディテールや、自然採光の為の開口部の計画、床のコンクリート目地の割付など、プロじゃないと分からないような胸熱ポイントが随所に潜む隠れた名作だと思います。












一転、祭壇は吹抜天井となっており、特別に強調された空間となっています。トップライトがやや控えめ過ぎる(同一空間内の開口部に優劣をつけてその差異を強調したかったのだと思います)のと少々間延びした寸法感は気になりましたが、光というより闇の美しい空間だという印象。とは言え、谷崎潤一郎の陰翳礼讃とは異なる世界観、あくまでコントランスによる美。無彩色な世界に飛び込む桃源郷のような外部の緑が、強烈な美しさを放ち今尚脳裏に焼きついています。復活の礼拝堂と合わせてこちらも必見です。
















続く

TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.2

2020.11.23 /

●北欧2日目(③)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目その2。(2日目その1はこちら)散歩後いよいよ『復活の礼拝堂』へ向かいます。トゥルクの移動は「Foli」という市営バスを使うと便利です。旅行者用のトラベルチケットを滞在日数分をあらかじめ購入しておけば、ほぼ乗り放題。乗るときにICパスをリーダーにかざすだけで簡単に利用できます。確か2日券で10ユーロくらいだったかと思います。

『復活の礼拝堂』は、市街地よりバスで20分ほど行ったところにある広大な墓地の一角にひっそりと佇んでいます。日本では馴染みありませんが、1941年完成の建築家エリック・ブリュッグマンの代表作。フィンランド特有の横からの自然光と、息を飲むほどの美しい松林の風景をロマンティックに取り込むことを意図したであろう非対称の配置、形態、座席、開口部。そして細部にまで意識を張り巡らせた意匠と素材使い、まさに圧巻です。たまたまどこかの建築大学?の教授と生徒と現地が一緒になり、声をかけてもらって一緒に見学させてもらうこととなりました。フィンランドの光と死生観を感じる素晴らしいロケーションと建築でした。



































続く

TO YUFUIN

2020.11.10 /

















母の祝いで両親と湯布院へと行きました。朗らかな気候と秋晴れに恵まれ、とても良い時間を過ごすことができたように思います。亀の井別荘のレストラン湯の岳庵の入店を待つ間に、久しぶりに湯布院周辺を散策。少し早めの紅葉でしたが、それでも十分に美しく一眼カメラを持ってきて正解でした。ランチでは御膳と鯉のアラをオーダー。幼い頃以来の鯉でしたが、臭みも全くなく酢味噌とも相性ばっちりで美味しく頂けました。
金鱗湖の畔カフェ・ラ・リューシュでは、水墨画家の浦正さんの個展初日ということで、ライブドローイングとそれに合わせたUQIYOのライブが行われていました。環境、ドローイング、音楽、美しいものばかりに囲まれて身も心も大いにリフレッシュ。実は浦さんは兄の同級生。この日は僕も日頃よくお世話になっている福岡の知り合いが多く訪れていたこともあり、湯布院なのに、まるで福岡で開催されているような温かな空間となっていました。兄の仕事でもありますが、カフェ・ラ・リューシュもリニューアルしたばかりで、クロワッサンのお店ができていたり内装も新規一転。湯布院には谷川さんのジャズと羊羹といった素敵なお店もあり、浦さんの展示と合わせて今の季節とてもおすすめです。

山家料理 湯の岳庵
CAFE LA RUCHE
ジャズと羊羹

TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.1

2020.06.09 /

●北欧2日目(①〜②)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目、この日は街の散策と3つの礼拝堂見学が主な目的。ちなみにホテルの方曰く、トゥルクを訪れる日本人は(僕らは日本人には一人も出会いませんでしたが)ほとんどがムーミン目的のようで、違うと言うと意外な顔をしていました。この日の記事はボリュームがあり過ぎるので数回に分けてアップします。

今朝はフィンランドに来てはじめての朝食。今回ホテルはすべて朝食付にしたのですが、基本的にどのホテルも朝食はバイキング形式で非常に美味。しかも旅が進み、ホテルを替えるごとに美味しくなっていったのには感動しました。中でも野菜と乳製品は特別でした。

朝食後、旅行計画中から必ず見ると決めていた『復活の礼拝堂』のオープンまで時間があった為、のんびり散歩をすることに。古い建物や街路、河川の風景や広大な緑地、どれも素晴らしい風景ばかり。そう言えば、飼い犬はたくさん見ましたが(犬は電車にも一緒に乗ります)、日本と違って猫は全く見かけません。坂道が多くなかなか息が切れますが、それもまた変化に富む景色を生み出している一つの要因かなとも思います。「絵になる景色」とはよく言ったものですね。まさにそんな印象です。気候もよく、とても気持ちの良いスタートです。















続く

TO SCANDINAVIA 1st day

2020.05.24 /

●北欧1日目

①福岡国際空港(フィンエアー) → ②ヴァンター空港 → ③VR(フィンランド鉄道) → ④ヘルシンキ → ⑤カンピ礼拝堂 → ⑥オンニバス(高速バス) → ⑦トゥルク

フィンランドとスウェーデンを巡る北欧の旅、14日間の記録です。初日は福岡からフィンランドの首都「ヘルシンキ」を経由し、高速バスに乗って西の古都「トゥルク」へと一気に向かいます。自宅を出発してから移動、移動、移動に継ぐ移動で、トゥルクのホテルに着くまでに実に17時間半!体力に一抹の不安を残しつつ、今日から2週間の長旅がはじまります。

今回はじめての北欧&フィンエアー。北欧のこと、フィンエアーのことは、organ店主の武末さんにいつもたくさんお話を聞いていたので、とても楽しみにしていました。事前予約の段階でシートを「エコノミー」より少し座席が広い「エコノミーコンフォート」に変更しておくことを教わっていたのですが、これが正解。シートは快適で、さらにマリメッコのアメニティ(アイマスクや耳栓、歯ブラシほか)がもれなく付いてきます。(往復で2つもらえるので1つは母へのお土産にできました。)機内食は計2回、さっぱり味のベリージュースが美味しくておすすめです。


約10時間半のフライトを経てヴァンター空港に到着。周りに日本人は一人もいませんでしたが、海外に来た実感は何故だかまだありません。VR(フィンランド鉄道)でヘルシンキ中央駅まで一気に移動します。VRのチケットは駅ホームの券売機で買いました。(よくわからずに1区間短いチケットを買ってしまっていたようでしたが、ちゃっかり目的地まで辿り着けました笑。抜き打ち検査にばれると罰金が科せられるそうですので皆さんは気をつけてくださいね)







VRに乗りしばらく走っていると、車窓には緑いっぱいの美しい景色が。おそらく白樺です。感動と共にようやく実感が湧いてきます。


VRに揺られること30分、終着駅の『ヘルシンキ中央駅』に到着。設計はエリエル・サーリネン。建築や家具に詳しい人ならエーロ・サーリネンと言えばピンとくるでしょうか、エリエル・サーリネンは彼の実父です。そのヘルシンキ中央駅からオンニバス(高速バス)に乗るためにカンピバスセンターへ歩いて向かいます。





途中、丘のような謎の起伏(後でAmosRexという美術館であることが判明。帰国前日に行ってきたので追って記事にします)を横目に、『カンピ礼拝堂』へ。2012年にK2Sアーキテクツによって設計された卵型の木造の礼拝堂で、中に入ると都市の中とは思えない静寂と、天井際を一周するトップライトからの光に満たされた柔らかな空間が印象的な建築です。内部は撮影禁止ですが、無料で入れます。


礼拝堂を見学した後、カンピショッピングセンターでアメリカンチェリーを、地下のバスセンターの売店で軽食とドリンクを買い、バスに乗り込みます。予約はすべて事前にネットで済ませていた為、とてもスムーズでした(ちゃんと予約とれているか不安でしたが大丈夫でした)。このオンニバス、トゥルクまで2時間半の移動で一人14.4ユーロ(約1,740円)。おそらくヘルシンキから最安の移動手段ではなかろうかと思います。



バスに揺られて2時間半、ついにこの日の目的地トゥルクへ到着。水の都トゥルクは、フィンランドがロシアに占領されるまでのかつての首都としての歴史があります。日本で言うところの京都のようなイメージでしょうか。建築家のアルヴァ・アールトが最初に事務所を構えた地でもあり、アールト初期の代表作パイミオのサナトリウムもこの時期に設計されました。バスを降りると、目の前にはフィンランド最古の教会『トゥルク大聖堂』が。こちらも後日訪れますが、大聖堂と河川、そのほとりの芝生で日光浴をする人々、素直に美しい光景です。




トゥルクの風景を横目に、ホテルにチェックイン。フィンランドは白夜の為、夜になっても日がほとんど沈みません。現在フィンランド時間で20時、移動疲れと明日からの長旅に備えて就寝しました。

続く

TO ASO

2020.03.23 /







火星に行ってきました。
なんて。

TO NOKONOSHIMA

2020.03.23 /






実はみかんも有名な能古島。
自宅用に甘夏ワインを買いました。
どんな味がするかな。

かみさまがすまう森のアート展

2018.10.23 /






佐賀県武雄市のシンボル、御船山の麓に約50万平方メートルにもおよぶ『御船山楽園』と呼ばれる庭園があります。その御船山楽園を舞台に、チームラボが仕掛ける体感型アート展に参加してきました。実はこの展示、昨年7月から開催されていてずっと気になってはいたものの、夜間展示ということもあってなかなかタイミングをみつけられずにいました。そうこうしているうちに開催からあっという間に1年以上が過ぎ、、、いよいよ最終月がせまってきたところで無理矢理スケジュールをつくって遂に決行。アートという体(てい)ではあったと思いますが、どちらかと言うと体験型アミューズメントとしてとても面白かったので少し記しておこうと思います。ちなみに会期は今月29日までですので興味のある方はお急ぎください。

作品は、映像を現実世界に投影するいわゆるプロジェクションマッピングの手法を用いたものですが、その規模と演出にとても驚かされました。時間で変化する作品や、こちらの動作に反応する映像作品、自分が描いたイラストが生き物となって歩き回る映像作品など、見て、参加して、子供だけではなく大人も楽しいコンテンツが目白押し。体験型が特にインパクトがありましたが、個人的には森の奥に突如あらわれる滝の作品がとても美しく印象的でした。おそらく敢えてなのかなと思いましたが、水の音を再現せず、白糸の様な水流をひたすら流す映像に、ある意味現実味の無さを感じて良かったです。

色々と映像の面白さを書きましたが、この企画の一番のポイントは、実は映像作品そのものというより御船山楽園という豊かな庭園を夜中にハイキングしながら見て回ることの非日常性と、苦労(楽して得られない体験に対する充足感)にあるような気がします。直島や豊島、犬島の徒歩や自転車で島を満喫しながら巡るアートイベントの手法に近い感覚ですね。もちろんこちらは一組の表現者による一連の作品としてプログラムされている点で、内容や体験は根本的にそれとは異なります。

無理をしてでも行ってよかったと思える内容で、とても良い刺激を頂きました。

TO OITA

2018.07.13 /








西日本豪雨の被害にあわれた方、ご家族の方々には心よりご冥福をお祈り申し上げます。
僕もこの日は朝からスタッフと2人で大分へと行っており、行きは電車が運休、何とかバスで向かったものの、帰りには遂にバスも運休、高速も完全ストップ、急遽乗り捨てレンタカーで帰ることとなりました。しかし、大分から福岡に帰るには山道を通るしかなく、大雨の中、夜もふけ、街灯も無く、濃霧まで出てきたところでギブアップ。身を安じて、由布院に着いた時点で一泊する判断をとりました。時間は20時をまわっており、いくつかの宿に問い合わせましたがどこもいっぱい。3軒目で奇跡的に泊めて頂けるところがあって本当に助かりました。命あっての明日だなと、心から感じた出来事でした。皆さんもどうぞご自愛ください。

翌日は、混雑を避けるために、できるだけ早朝から移動するようにしました。しかし、起きてみると奇跡的に雨がほとんど止んでおり、帰路の途中にあった磯崎新さん設計の由布院駅と、その隣に出来たばかりの坂茂さん設計の情報センターを外身から見学して帰りました。由布院駅はもう何度も見ていますが、アートプラザで磯崎新展を見たばかりだったということとは無関係に、やはり佇まいがとても良く、おおらかで素朴な構成が環境に馴染んでいる良い建築だなと思います。みなさんも機会がありましたら是非ご覧ください。自分の住む街の駅が、こんな駅だったらさぞ良かろうといつも思ってしまいます。駅の設計、手掛けてみたいですね。