NOTEQUAL

KOSUKE ARIYOSHI

© NOTEQUAL ALL RIGHTS RESERVED.

TO SCANDINAVIA 3rd day Vol.1

2021.07.17 /

●北欧3日目(①〜③)

①サノマット新聞社&トゥルク図書館 → ②トゥルク大聖堂 → ③散歩(ルオスタリンマキ手工芸博物館周辺) → ④マーケット → ⑤ブリュッグマンホテル → ⑥散歩&渡し船 → ⑦トゥルク城 → ⑧タリンクシリヤライン(スウェーデンへ)

3日目その1。(2日目はこちら/旅初日はこちら)この日はトゥルク最終日ということで、渋い系建築巡礼、マーケット体験、観光名所のトゥルク大聖堂やトゥルク城を見て回ります。夜にフェリーでストックホルムへと向かう為、朝一でホテルのチェックアウトを済ませ、バスでフェリーターミナルへ。手荷物を預けて再び中心市街地へと戻ります。
まずはサノマット新聞社(1929年)をチラ見。フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトは、故郷ユヴァスキュラで独立した数年後、ここトゥルクへと事務所を移します。この作品は、アアルトが国際的に有名になるきっかけとなった代表作パイミオのサナトリウム(スケジュールの都合で今回見れず。。)と同時期に設計された最初期のモダニズム建築作品と言われています。次にトゥルク市立図書館(2007年)に行きましたが残念ながら休館。設計はJKMMアーキテクツ。旅の後半で訪れますが、同じ設計のヴィーッキ教会(2005年)はとても素晴らしかったです。このブログがヴィーッキ教会までたどり着くのは一体いつになるかわかりませんが笑、お楽しみに。図書館の外観だけさらりと見つつ、トゥルク大聖堂へと向かいます。





1300年建造のトゥルク大聖堂は、フィンランド最古の教会。祭壇はカール・エンゲル設計、絵画はエークマン、現在の外観は1836の修復の際にデザインされたものだとか。朝一でほとんど人がおらず、壮厳な空気を満喫できました。美しいヴォールト天井や石造りの開口部廻り、木製扉の意匠も必見。











トゥルク大聖堂の後、ルオスタリンマキ手工芸博物館へ向かいましたがなんとここも休館。。昨日のレストランといい夏至祭中は通常と営業日が異なる場合が多いようで注意が必要ですね。大変勉強になりました。残念ではありましたが、博物館周辺は広大な公園と小高い丘のハイキングコースのようになっており、澄んだ空気の中の朝散歩としてこれはこれで良かったです。ひとしきりハイキングした後、広場のマーケットへと向かいます。






続く

TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.4

2020.12.05 /

●北欧2日目(⑤〜⑦)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目その4。(2日目その3はこちら)聖十字架礼拝堂をひとしきり見て回った後、そのまま南へ抜けて行きとは別ルートでトゥルクへと戻ります。ランチのできるお店を探すも、訪れた時期が夏至祭時期ということもあってかほとんどのお店がなんと休み。。これは想定外でした。下調べしていた数店舗にフラれ、ようやく見つかった川沿いのレストラン、Pinella Restaurant & Barでランチ。実はかなりの老舗レストランのようで運良くここが当たりでした。川を眺めながら屋外で食べるランチはもう格別!サフランライスに半生ホタテと削りチーズ、ベビーリーフを組み合わせたメインと地ビールを頂きました。ブラックのお皿に盛り付けられたイエロー、ホワイト、グリーンの色味がとても綺麗。ビジュアルだけではなく味ももちろん◎トゥルクは魚介全般とても美味しい印象でした。(エビは除く笑)



ランチと小休止の後、再び市営バスに乗って『聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂』へと向かいます。ダイヤの関係で目的のバス停から少し離れたところに降り立ち、白樺の林が生い茂る集落の中をしばらく歩きます。ここでひとつ、建築好きな方へより建築を楽しむためのコツを伝授します!建築、特に良質な建築は、物としての建築物単体で考えられているわけではなく、その環境や背景と密接につながってできています。なので建築物にいきなりアクセスするよりも、こうして少し手前からアプローチするように実際に自分の足で歩き、その環境を感じると何か見えてくることがあったり(なかったり笑)しますのでぜひ参考にされてみてください。
竣工は2005年、設計はマッティ・サナクセンアホ。船底をひっくり返したような構造体の反復が非常に美しい建築です。開口部を祭壇脇のスリットに絞ることで、側面からの象徴的な光が内部を包みます。型板ガラスが自然光を乱反射させ、またその開口部を直接見せないことでこのような光の空間が生まれています。トゥルクはさほど大きな街ではありませんが、本当に良質な礼拝堂が多いです。











再びトゥルクへと戻ってきました。とにかく白夜が衝撃というか、今が一体何時なのかわからなくなるのですが、そろそろ夜ごはんの時間です。歴史のある市場を見学した後、海外のジャンクフードも食べてみたくなってヘスバーガーに入りました。ヘスバーガーはフィンランド最大のバーガーチェーンなのですが、実はトゥルク発祥。あまり期待せずにオーダーしてみましたが、ポテトは薄味で食べやすく、バーガーもなかなか美味。先ほど魚介が美味しいと言いましたが、北欧は野菜も総じて美味しい印象です。ビーガンが多いのも頷けます。
食後、街中をぶらり散歩の後、ホテルに戻り屋上ラウンジをチラ見しつつ、疲れていたので部屋に戻ってKARHUビールを1本だけ飲んでこの日は眠りにつきました。











続く

TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.3

2020.11.23 /

●北欧2日目(④)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目その3。(2日目その2はこちら)復活の礼拝堂をひとしきり堪能した後、同じ共同墓地内にある『聖十字架礼拝堂』を目指します。こちらは復活の礼拝堂の26年後、1967年竣工で設計はペッカ・ピトゥカネン。
自然との対比・連続という点においては復活の礼拝堂と同様ですが、その意匠は大きく異なります。復活の礼拝堂がエモーショナルかつ詩的な意匠であることに対し、こちらは水平・垂直を基調とし、黒塗装した鉄、荒々しいコンクリート、平滑なガラスを素材とするいわゆる寡黙な正統モダニズム建築。復活の礼拝堂が傑作すぎるのと、禁欲的な意匠で地味なこともありどうしても霞んでしまいますが(事実、日本ではあまり有名ではありません)、こちらも大変素晴らしい建築です。天井高さをグッと抑え、欄間の嵌め殺しガラスやキャンチレバーによる徹底したディテールによって、軽やかに浮いたコンクリートスラブが水平に連続することで内外をつなぐ明快な構成となっています。洗練されたオリジナル照明器具のディテールや、自然採光の為の開口部の計画、床のコンクリート目地の割付など、プロじゃないと分からないような胸熱ポイントが随所に潜む隠れた名作だと思います。












一転、祭壇は吹抜天井となっており、特別に強調された空間となっています。トップライトがやや控えめ過ぎる(同一空間内の開口部に優劣をつけてその差異を強調したかったのだと思います)のと少々間延びした寸法感は気になりましたが、光というより闇の美しい空間だという印象。とは言え、谷崎潤一郎の陰翳礼讃とは異なる世界観、あくまでコントランスによる美。無彩色な世界に飛び込む桃源郷のような外部の緑が、強烈な美しさを放ち今尚脳裏に焼きついています。復活の礼拝堂と合わせてこちらも必見です。
















続く

TO SCANDINAVIA 2nd day Vol.2

2020.11.23 /

●北欧2日目(③)

①ホテル朝食 → ②散歩 → ③復活の礼拝堂 → ④聖十字架礼拝堂 → ⑤ピネラレストラン → ⑥聖ヘンリー・エキュメニカル礼拝堂 → ⑦ヘスバーガー

2日目その2。(2日目その1はこちら)散歩後いよいよ『復活の礼拝堂』へ向かいます。トゥルクの移動は「Foli」という市営バスを使うと便利です。旅行者用のトラベルチケットを滞在日数分をあらかじめ購入しておけば、ほぼ乗り放題。乗るときにICパスをリーダーにかざすだけで簡単に利用できます。確か2日券で10ユーロくらいだったかと思います。

『復活の礼拝堂』は、市街地よりバスで20分ほど行ったところにある広大な墓地の一角にひっそりと佇んでいます。日本では馴染みありませんが、1941年完成の建築家エリック・ブリュッグマンの代表作。フィンランド特有の横からの自然光と、息を飲むほどの美しい松林の風景をロマンティックに取り込むことを意図したであろう非対称の配置、形態、座席、開口部。そして細部にまで意識を張り巡らせた意匠と素材使い、まさに圧巻です。たまたまどこかの建築大学?の教授と生徒と現地が一緒になり、声をかけてもらって一緒に見学させてもらうこととなりました。フィンランドの光と死生観を感じる素晴らしいロケーションと建築でした。



































続く